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「不当勧誘」カテゴリー|消費者契約法判例集

◆ H16.01.09大阪簡裁判決

判決年月日: 2004年1月 9日

国民生活2007年1月号64頁,国セン暮らしの判例集2007年1月

【事案の概要】
パソコン内職をすれば月々5万円以上の収入になるといわれて教材をクレジットで購入したが,その収入が稼げなかったため4条1項1号等により立替払契約の取り消し,クレジット会社に既払い金の返還を求めた。

【判断の内容】
4条2項により立替払契約の取消しを認め,クレジット会社に対し代金の返還を命じた。

◆ H16.11.29東京簡裁判決

判決年月日: 2004年11月29日

平成16年(ハ)第4044号立替金請求事件
最高裁HP
裁判官 野中利次

【事案の概要】
訪問販売で日本語をよく話せない中国人に教材を売りつけた事案で,信販会社が立替金を請求した。

【判断の内容】
①販売店の担当者がクレジットの返済月額を1万2000円位であると説明したが,実際にはその倍以上の引き落としであったこと等について不実告知と認め,本件クレジット契約は信販会社が販売店に媒介を委託したものであるとして(5条),4条1項による取消しを認めた。
②騙されたことを知った後に立替金を支払っていたとしても,相手方に対して追認の意思表示がなされた訳ではないとして,追認の主張を排斥しクレジット契約の取消しを認めた。

◆ H16.11.15東京簡裁判決

判決年月日: 2004年11月15日

平成16年(少コ)第2715号売買代金返還請求事件
最高裁HP
裁判官 下里敬明

【事案の概要】
内職商法で月2万円は確実に稼げると勧誘されてシステム(CD-ROM)を購入させられた者が,断定的判断の提供を受けたとして4条1項2号による取り消しを求めた。

【判断の内容】
以下の理由から取消を認めた。
① 内職商法の被勧誘者であることを特に問題とすることなく,明らかに「消費者」にあたるとした。
② 月2万円は確実に稼げるとの発言は,将来において得るべき収入という不確実な事項につき具体的な金額を示して確実であるとの言い方をしており,断定的判断の提供(4条1項2号)にあたる。

◆ H16.10.07大阪簡裁判決

判決年月日: 2004年10月 7日

平成16年(ハ)第2169号リース料請求事件
兵庫県弁護士会HP
裁判官 原司

【事案の概要】
電話機及び主装置一式のリース契約に基づきリース会社がリース料の支払いを求めたのに対し,リース契約の当事者ではない取扱店の従業員による勧誘が不実告知にあたるとして契約の取消しを主張した。

【判断の内容】
当該リース契約の締結に関し,申し込みの勧誘から契約書等の作成,契約内容の説明などは当該取扱店が行っていたことを前提に,当該従業員が光ファイバーを 敷設するためにはデジタル電話に替える必要があり,電話機を交換しなければならない旨を告げたため被告(消費者)がこれを信じたとし,4条1項1号による 契約の取消しを認めた。

◆ H15.05.14東京簡裁判決

判決年月日: 2003年5月14日

平成14年(ハ)第85680号立替金請求事件
最高裁HP,消費者法ニュース60号213頁
裁判官 廣瀬信義

【事案の概要】
絵画のクレジット代金を支払わなかった消費者に対し,クレジット会社が代金の支払いを求めた。

【判断の内容】
以下の理由から,立替払契約の取消を認め,請求を棄却した。
① 販売店の担当者が「退去させない」旨告げたわけではないが,担当者の一連の言動はその意思を十分推測させるものであり,販売店の不適切な勧誘行為に困惑し,自分の意に反して契約を締結するに至ったものであるとして,4条3項2号に該当する。
② 取消権を行使した日は契約日から6ヶ月以上経過していたが,商品の引渡日からは6ヶ月が経過していなかったところ,引渡しを受けた段階でもいまだ困惑状態が継続していたとして,引渡しの時から取消権の行使期間が進行するとして,取消権の行使は有効である。

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