【レイアウトの手動変更】

レイアウトの種類は目安です。
【レイアウト】と【文字サイズ】を変更し、最適な閲覧環境でご覧ください。


PC・タブレット横に最適
タブレット縦に最適
ファブレット・スマホ横に最適
スマホ縦に最適
※設定は90日間有効です。
×

◆ H21.03.31大阪地裁判決

判決年月日: 2009年3月31日
2010年6月14日 公開

平成20年(ワ)第10436号建物明渡請求事件
消費者法ニュース85号173頁
裁判官 藤倉徹也

【事案の概要】
 建物賃貸借契約で,家賃等を3ヶ月以上滞納したときは、貸主は催告によらないで契約を解除することができ、契約解除後も本件建物を明け渡さないときは、契約解除の翌日から本件建物明渡しの日まで家賃相当額の1.5倍の損害賠償金を貸主に支払うという条項の効力が争われた。

【判断の内容】
① 賃貸借契約の終了に基づく目的物返還義務の履行遅滞を原因とする損害賠償における損害は、当該不動産の有する使用価値それ自体が侵害されたことによる積極的損害であると解されるところ、賃貸借契約においては当該不動産の使用価値をもって賃料とするのが通常であるから、賃料相当損害金の算定については、特段の事情がない限り、従前の賃料を基準として算定するのが相当と解される。
 そうすると、不動産賃貸借契約において、賃貸借契約の終了に基づく目的物返還義務の履行遅滞が生じた場合における「平均的損害」は、原則として、従前の賃料を基準として算定される賃料相当損害金を指すものと解するのが相当。
② 家賃等相当額の1.5倍の賠償金の支払いに関する規定は、家賃等損害金相当額の支払いを求める部分をこえる部分について、9条1号に反し、無効。

消費者契約法判例集 一覧【弁護士法人 近江法律事務所】消費者契約法判例集 一覧【弁護士法人 近江法律事務所】


ひとつ前のページにもどる弁護士法人 近江法律事務所|トップページにもどる