平成19年(ハ)第5644号損害賠償請求事件
兵庫県弁護士会HP,国セン報道発表資料(2008年10月16日公表),国セン暮らしの判例集HP2010年7月,ウエストロー・ジャパン
裁判官 長澤正人
【事案の概要】
自動車販売業者から中古車を110万円で購入した際,本件車両の走行距離計が改ざんないし交換されていたのに,故意に改ざんないし交換の事実を告げず走行 距離及び走行距離計につき説明を行わなかったとして4条1項1号(不実告知)に基づく取消,代金の返還請求が認められた事例
【判断の内容】
被告会社は,本件車両の実際の走行距離が約12万キロメートルであったにもかかわらず,HP上でも店舗内でも走行距離を8万キロメートルないし8万 1500キロメートルと表示し,本件売買契約の締結に際してもこれを明確に訂正したとは認められないから,本件売買契約の締結にあたり不実の告知があった というべきであり,4条1項1号による取消が可能であるとして,110万円の返還を認めた。