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◆ H18.11.27最高裁判決(5)

判決年月日: 2006年11月27日
2010年6月6日 公開

平成17年(受)第1437号学納金返還請求事件
最高裁HP,最高裁判所民事判例集60巻9号3597頁,判例時報1958号12頁,判例タイムズ1232号97頁
裁判官 中川了滋,滝井繁男,津野修,今井功
控訴審 H17.04.22大阪高裁判決

【事案の概要】
学納金返還請求。入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」等の記載があった場合で,入学式の無断欠席した場合,在学契約の解除の意思表示をしたことになるか,なるとしても,その場合の平均的損害が問題となった。

【判断の内容】
1 入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」,「入学式を無断欠席した場合には入学を取り消す」等の記載がある大学 の入学試験の合格者が当該大学との間で在学契約を締結した場合において,当該合格者が入学式を無断で欠席することは,特段の事情のない限り,黙示の在学契 約の解除の意思表示に当たる。
2 入学手続要項等に「入学式を無断欠席した場合には入学を辞退したものとみなす」,「入学式を無断欠席した場合には入学を取り消す」等の記載がある大学 の入学試験の合格者と当該大学との間の在学契約における納付済みの授業料等を返還しない旨の特約は,入学式の日までに明示又は黙示に同契約が解除された場 合には,原則として,当該大学に生ずべき消費者契約法9条1号所定の平均的な損害は存しないものとして,同号によりすべて無効となる。

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