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◆ H21.06.16大阪高裁判決

判決年月日: 2009年6月16日
2010年6月16日 公開

平成21年(ネ)第527号敷引条項使用差止請求控訴事件
消費者庁HP判決写し(PDF、京都消費者契約ネットワークHP)
裁判官 渡邉安一、安達嗣雄、明石万起子
適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク
事業者 大和観光開発株式会社
第1審 H21.01.28京都地裁判決

【事案の概要】
適格消費者団体が不動産賃貸業者に対し,10条違反である敷引条項の使用差止,及び差止に必要な措置を求めたところ,使用差止については業者が請求を認諾したため,差止に必要な措置の命令の可否が争われた事案

【判断の内容】
控訴棄却。
①従業員らに対して当該条項を含む意思表示を行うための事務を行わないよう指示することという主位的請求については,事業者に特定の作為を求める給付の訴えであり、債務名義として執行によって実現される事業者の義務を控訴人は明らかにする必要があるが、控訴人の請求は、当該条項を使用した意思表示を行うための事務を行わないよう指示を求めるだけであり、書面によることの要否等、その方法、程度、内容が一義的には明らかでなく、どのような措置をとれば法的義務を履行したことになるのか明らかでないことから、請求の特定を欠き不適法。
②予備的請求として、従業員らに対して、当該条項を含む意思表示を行うための事務を行わないよう周知徹底させる内容を記載した書面の配布を行うよう求めたことについて,被控訴人がその従業員等に対して、当該条項を含む意思表示を行うための事務を行わないよう周知徹底していること等を主張しているのに対し、控訴人は、被控訴人が当該条項を含んだ意思表示を行うおそれがあることを基礎付ける事実を何ら主張せず、被控訴人が当該条項を含んだ意思表示を行う蓋然性が客観的に存在していると認めることはできない。



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