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「2010年5月」アーカイブ|消費者契約法判例集

◆ H15.10.16大阪簡裁判決

判決年月日: 2003年10月16日

平成15年(少コ)第261号敷金返還請求事件
兵庫県弁護士会HP,消費者法ニュース60号213頁
裁判官 原司

【事案の概要】
6ヶ月間入居した物件を解約したところ,本件賃貸借契約の特約に基づき,敷金40万円のうち30万円を差し引かれた賃借人が,敷金の返還を求めた。

【判断の内容】
入居の長短にかかわらず一律に保証金を差し引くこととなる敷引特約は,民法等他の関連法規の適用による場合に比し,消費者の利益を一方的に害する条項であるといえ,10条により無効であるとし,敷金の返還を命じた。

◆ H15.10.06大阪地裁判決

判決年月日: 2003年10月 6日

平成14年(ワ)第6374号,第9624号学納金返還請求事件
最高裁HP,判例タイムズ1148号289頁,判例時報1838号104頁,国セン暮らしの判例集HP2004年4月
裁判官 佐賀義史,永谷幸恵,神原浩
控訴審 H16.05.19大阪高裁判決

【事案の概要】
大学合格後,入学を辞退した受験生が,前納した入学金及び授業料等の返還を求めた。

【判断の内容】
① 在学契約について,主として準委任契約,付随的に施設利用契約等の性質を併せ持つ有償双務の無名契約であるとした。
② 入学金について,当該大学に入学し得る地位を取得することへの対価であり,一部は,全体としての教育役務等の提供のうち,入学段階における人的物的設 備の準備,事務手続費用等,大学が学生を受け入れるために必要な準備行為の対価としての性質をも併せ有しているとして,返還義務を否定した。
③ 授業料を返還しないとの特約は9条1号により無効であるとして,授業料の返還を命じた。
④ 「平均的な損害の額」(9条1号)の立証責任は消費者側にあるとした。

◆ H15.10.03大津地裁判決

判決年月日: 2003年10月 3日

平成14年(ワ)第540号損害賠償請求事件
最高裁HP,消費者法ニュース58号129頁
裁判官 山口芳子

【事案の概要】
パソコン講座の受講生が,厚生労働省の教育訓練給付制度を利用して受講することを希望していたが,講座運営者の説明不足のために同制度を利用できなかったとして,不法行為に基づき受講料相当の損害金等の支払を求めた。

【判断の内容】
① 消費者契約法施行前(平成13年2月28日に受講申し込み)の事案であったが,同法1条,3条1項及び4条2項の趣旨を根拠として,事業者は取引上の信義則により適切な告知・説明義務を負うとして,損害賠償の一部を認容した。
② 損害について,受講料全額ではなく,給付制度が利用できれば得られたであろう給付金額部分のみを損害として認め,かつ,受講申し込みの際,給付制度を利用して受講することを申し出ていないことから3条2項の趣旨及び公平の見地から2割を過失相殺した。

◆ H14.07.19大阪地裁判決

判決年月日: 2002年7月19日

平成13年(ワ)第9030号損害賠償請求事件
最高裁HP(別紙略)
,判例タイムズ1114号73頁,金融商事判例1162号32頁,NBL761号77頁,消費者法ニュース57号
裁判官 曳野久男
確定

【事案の概要】
中古車販売の解約において車両価格の15%の損害賠償金と作業実費を請求するとの条項に基づき,販売会社が支払いを求めて提訴したのに対し,消費者が,本件では「平均的な損害」が発生していないと主張した。

【判断の内容】
① 「平均的な損害の額」(9条1号)の立証責任について,同法が消費者を保護することを目的とする法律であること,消費者側からは事業者にどのような損 害が生じ得るのか容易には把握しがたいこと,損害が生じていないという消極的事実の立証は困難であることなどに照らし事業者側が負うとした。
② 注文から2日後の撤回であること等から損害が発生しうるものとは認められないとして販売会社の請求を棄却した。

◆ H14.03.25東京地裁判決

判決年月日: 2002年3月25日

平成14年(レ)第12号営業保証料請求控訴事件
判例タイムズ1117号289頁,1149号73頁,金融商事判例1152号36頁,私法判例リマークス27号38頁,NBL753号72頁
裁判官 難波孝一,足立正佳,笹川ユキコ
上告

【事案の概要】
パーティーの予約を解約すると営業保証料として一律1人当たり5,229円徴収すると定めた規約は,「平均的損害」を超える請求であるとして,消費者が,平均的な損害を超える請求を不服と主張した。

【判断の内容】
① 「平均的損害」は,契約の類型毎に合理的な算出根拠に基づき算出された平均値であり,解除の事由,時期の他,当該契約の特殊性,逸失利益,準備費用・ 利益率等の損害の内容,契約の代替可能性・変更ないし転用可能性等の損害の生じる蓋然性等の事情に照らして判断するのが相当,とした。
② その上で,民事訴訟法248条を適用して「平均的損害」を認定した。

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