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◆ H16.09.22福岡地裁判決

判決年月日: 2004年9月22日
2010年5月23日 公開

平成15年(ワ)第974号損害賠償請求事件
最高裁HP
裁判官 亀川清長,板野俊哉,山口幸恵

【事案の概要】
マンションの購入の際,ペットの飼育に関する販売業者の説明が不適切であったためペットの飼育が可能であると誤信して購入契約を締結させられたとして,説 明義務違反による損害賠償請求(債務不履行責任)又は不利益事実の不告知(4条2項)による取消し等に基づく不当利得の返還を求めた。

【判断の内容】
マンション販売業者は制定予定の管理組合規約等の内容を説明する限りにおいてペット飼育の可否ないしその制限等についても説明する義務を負うとしたが,管 理組合規約は管理組合総会によって制定,改正されるものであるから,販売業者がマンション販売に際し説明しうるのは制定予定の管理組合規約等の内容に限ら れ,それを超えてペット飼育の可否についての説明義務までは負わないとして債務不履行責任を否定した。
マンションにおけるペット飼育の可否はマンション売買契約における重要な事項であったとしたが,販売業者による説明は制定予定の管理組合規約の解釈を述べ たにすぎず,また,購入者は本件マンションに入居する以前もマンションにおいて管理上一定の制約を受けつつペットを飼っていたことからすれば,利益となる 事実を告げたとはいえないとして,不利益事実の不告知による取消しを否定した。



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