平成15年(ワ)第24336号損害賠償請求事件
消費者法ニュース61号158頁,国セン暮らしの判例集HP2004年11月
裁判官 原敏雄
【事案の概要】
外国語会話教室において,レッスンを受講するためのレッスンポイントを事前に一括して購入することとされ,その料金は購入ポイント数が多くなればなるほど 単価が安くなる制度が採用されている一方,途中解約する場合には,当初の単価ではなく,消化済みのレッスンポイントと同程度のコースの契約時単価(購入時 よりも割高となる)を単価として精算することとされている約款が,特定商取引法49条2項1号イに違反して無効であるとして,精算金を請求した。教室側 は,約款の合理性を主張した。
【判断の内容】
特定商取引法49条2項の規定の趣旨や勧誘事情からすると,約款により,実際に提供されていないレッスンポイントを有効期間の経過等を理由に消化済みのものとみなして精算することは許されない(但し,精算金全額を供託したため,請求棄却となった。)